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鼓の胴を見よ。あれは宝の木といわれた綾模様の木目を持つ赤樫の古材で、日本中に私の鑿 しか受け付けない木だ。その上に外側の蒔絵 まで宝づくし
夢野久作 / あやかしの鼓 ページ位置:8% 作品を確認(青空文庫)
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太鼓・ドラム・打楽器
木目
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前後の文章を含んだ引用
......違う筈である。私はこれを私の思うた人に打たせて『生きながら死んでいる私』の心持ちを思い遣ってもらおうと思ったのだ。ちっとも怨 んだ心持ちはなかった。その証拠にはあの鼓の胴を見よ。あれは宝の木といわれた綾模様の木目を持つ赤樫の古材で、日本中に私の鑿 しか受け付けない木だ。その上に外側の蒔絵 まで宝づくしにしておいた。あれはお公卿 様というものが貧乏なものだから、せめてあの方の嫁 かれた家 だけでも、お勝手許 の御都合がよいようにと祈る心からであった。それがあんなことに......
単語の意味
蒔絵(まきえ)
蒔絵・・・漆で文様を描いて、その上に金や銀などの金属粉を蒔きつけて付着させた漆工芸。
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波の音かと思われる鼓(つづみ)や太鼓が浜風に伝わった。
徳田 秋声 / 縮図 amazon
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蛇の鱗ソックリに綾取った赤樫の木目が目を刺すようにイライラと顕 われて
夢野久作 / あやかしの鼓
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吹き込んでくる風の音がピッチ感の悪いリコーダーのようで耳につく
辻 仁成 / グラスウールの城 amazon
ぺたぺたと足音をたてる。
朝井 リョウ「武道館 (文春文庫)」に収録 amazon
川の音と、山の木々が風にこすれる音しかしない。恐ろしいほど静かだ。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
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青い毛のような草の根
島崎 藤村 / 千曲川のスケッチ amazon
岡本かの子 / 母子叙情
(蔦は)まるで私たちが昔かけた房附きの毛糸の肩掛けのよう
岡本 かの子 / 蔦の門 amazon
白樺の立ち木の幹が、逆光線の中に、燐光を放つように白く光っている
大仏 次郎 / 雪崩 (1953年) amazon
白い小さな、細かい花が大きな壺に投げこまれている。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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