(梢の下に鹿がいて)太陽が、ちょうど一本のはんのきの頂 にかかっていましたので、その梢 はあやしく青くひかり、まるで鹿の群を見おろしてじっと立っている青いいきもののようにおもわれました。すすきの穂も、一本ずつ銀いろにかがやき、鹿の毛並 がことにその日はりっぱでした。
宮沢賢治 / 鹿踊りのはじまり ページ位置:21% 作品を確認(青空文庫)
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日差し・太陽光
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前後の文章を含んだ引用
......びっくりしてまたひっ込 めました。六疋ばかりの鹿が、さっきの芝原を、ぐるぐるぐるぐる環 になって廻 っているのでした。嘉十はすすきの隙間 から、息をこらしてのぞきました。 太陽が、ちょうど一本のはんのきの頂 にかかっていましたので、その梢 はあやしく青くひかり、まるで鹿の群を見おろしてじっと立っている青いいきもののようにおもわれました。すすきの穂も、一本ずつ銀いろにかがやき、鹿の毛並 がことにその日はりっぱでした。 嘉十はよろこんで、そっと片膝をついてそれに見とれました。 鹿は大きな環をつくって、ぐるくるぐるくる廻っていましたが、よく見るとどの鹿も環のまんなかの方に気......
単語の意味
鹿(しか)
銀(ぎん)
鹿・・・シカ科の哺乳動物の総称。足は細長く華奢な感じで、雄は枝分かれした大きな角を持つ。成長したものでは40cmほどで、毎年生えかわる。草食。山林に住む。
銀・・・1.金属元素のひとつ。元素記号Ag、原子番号47。金よりわずかに軽く、白く光って美しい艶(つや)をもつ金属。金属中最も熱と電気の伝導性が高い。空気中では酸化しないが、硫黄の化合物にあうと黒色に変わる。
2.銀メダルの略。
3.銀色の略。しろがね色。
4.将棋の、銀将の略。
2.銀メダルの略。
3.銀色の略。しろがね色。
4.将棋の、銀将の略。
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日差し・太陽光の表現・描写・類語(晴れ・曇りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
雲母のようにきらきらと光る午後の光
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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一月の太陽は、こんなところにも、霧のような美しい光芒 を散らしていた。
林芙美子 / 新版 放浪記
歪んだガラスから差し入る夕陽が、広間の障子に長身の影を、くっきりと 曳いていた。
浅田次郎 / 悪魔「鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)」に収録 amazon
優しい春の日ざしが、爽やかな葉の透き間から、煙のように匂いのように流れ込む
佐藤 春夫 / 佐藤春夫 amazon
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