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前後の文章を含んだ引用

......車内に突入していった。到着したばかりの〈はやて〉はこの後、車両基地に戻るかもしくは、折り返し運転のために清掃が行われるだろうに、そのような段取りはお構いなしで、家宅捜索に乗り込むように、車内を探りはじめた。　ミミズに大量の蟻がどっと纏わりつき、一気に解体するかのような、手際の良さとおぞましさ、問答無用の強い力を感じる。　トイレに隠された死体や、七尾が座席に置いた狼の死体が発見されるのも時間の問題だ。　早めにここから離れるのが得策だろう、と七尾は足を進める。〈はやて〉の先頭車両......

単語の意味

纏わる（まつわる）

蟻（あり）

蚯蚓（みみず）

纏わる・・・１．絡みつく。絡みついて離れない。まとわる。
２．関係や縁がある。「神社にまつわる伝説」

蟻・・・アリ科の昆虫の総称。くの字の触覚を持ち、胸と腹と間にくびれがある。地中などで、女王蟻を中心に、雄の蟻、働き蟻（生殖能力のない雌）が階級を持ち集団で社会生活を営む。働き蟻は地上を歩いて食物を集め、勤勉なものの典型とされる。新しく羽化した女王と雄には翅（はね）があり（羽蟻）、交尾後に翅を失う。

蚯蚓・・・ミミズ綱（貧毛類）の環形動物の総称。地中に住む、薄赤くて細長い下等生物。円筒状で、多くの輪のような節から成る。名前は、目がないため「目みえず」に由来するという説が有力。地竜（じりゅう）。赤竜（せきりょう）。