TOP > 暮らしの表現 > 道具・家具 > 鈴・ベル


カテゴリ検索 単語の意味
(腰に下げた鈴の音は)腰のあたりにき出して、彼の身体の内部へ流れ入る澄み透った溪流のように思えた。それは身体を流れめぐって、病気に汚れた彼の血を、洗い清めてくれるのだ。 「俺はだんだんなおってゆくぞ」  コロコロ、コロコロ、彼の小さな希望は深夜の空気を清らかに顫わせた。
梶井基次郎 / ある心の風景 ページ位置:95% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
鈴・ベル
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......てゆく者であるのを今は感じた。  そんな時朝鮮の鈴は、喬の心をふるわせて鳴った。ある時は、喬の現身うつせみは道の上に失われ鈴の音だけが町を過るかと思われた。またある時それは腰のあたりにき出して、彼の身体の内部へ流れ入る澄み透った溪流のように思えた。それは身体を流れめぐって、病気に汚れた彼の血を、洗い清めてくれるのだ。 「俺はだんだんなおってゆくぞ」  コロコロ、コロコロ、彼の小さな希望は深夜の空気を清らかに顫わせた。  窓からの風景はいつの夜もかわらなかった。喬にはどの夜もみな一つに思える。  しかしある夜、喬はやみのなかの木に、一点の蒼白あおじろい光を見出した。いずれなにかの虫には違い......
単語の意味
身体(しんたい)
腰(こし)
深夜(しんや)
身体・・・人のからだ。肉体。
・・・1.胴体の下の方の部分で、上体と下肢(かし)をつなぐ部分。座る姿勢をとったとき、骨盤あたりの折り曲がる部分を漠然という。ウエスト。
2.衣服やはかまの腰にあたる部分。
3.あらゆる物の、腰に相当する部分。中ほどより少し下の部分。
4.紙や布などの、しなやかで破れにくい性質。
5.餅(もち)や粉などの、粘りや弾力。
6.刀や袴など、腰につけるものを数えるときの単位。「刀ひと腰」「袴ひと腰」
7.何かをする際の姿勢や構え。「及び腰」「けんか腰」など。
深夜・・・真夜中。夜更け。深更(しんこう)。
ここに意味を表示
鈴・ベルの表現・描写・類語(道具・家具のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「道具・家具」カテゴリからランダム5
カテゴリ検索 単語の意味
同じカテゴリの表現一覧
道具・家具 の表現の一覧 
暮らしの表現 大カテゴリ
表現の大区分