風に戦 いでいるその高い梢
梶井基次郎 / ある心の風景 ページ位置:78% 作品を確認(青空文庫)
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草木のざわめき
はためく・翻る
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前後の文章を含んだ引用
......供に一匹の犬が川上の方へ歩いて行く。犬は戻って、ちょっとその新聞紙を嗅 いで見、また子供のあとへついて行った。 川のこちら岸には高い欅 の樹が葉を茂らせている。喬 は風に戦 いでいるその高い梢 に心は惹 かれた。ややしばらく凝視 っているうちに、彼の心の裡のなにかがその梢に棲 り、高い気流のなかで小さい葉と共に揺れ青い枝と共に撓 んでいるのが感じられた。 「ああ......
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草木のざわめきの表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
赤城おろしが吹き渡って、寺の裏の森が潮のように鳴る
田山 花袋 / 田舎教師 amazon
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旗のように 藍色 の布が風になびいている。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
不気味な静寂が、いまにも破裂しそうな気配をはらんで、風船のようにふくれ上がる
ウィリアム・アイリッシュ / 黒いカーテン amazon
「君の、名前は?」 その声は、こだまとなって夜の山に響く。虚空に繰り返し問いかけながら、すこしずつ小さくなっていく。 やがて、無音が降りてくる。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
(修理から戻ってきたラジオ)つまみを回すと雑音の向こうから、野球中継が聞こえてきた。長い旅路の果て、ようやくたどり着いたような頼りなげな音だった
小川洋子「博士の愛した数式 (新潮文庫)」に収録 amazon
「植物」カテゴリからランダム5
(花を生ける)口の広い陶器の花瓶をダイニングテーブルに持ってきた。そこに水をため、オアシスを馴染ませる。百合や蘭などの大きな花を中心に挿し、白、黄、紫の菊をバランスよく混ぜていく。隙間をカスミソウで埋めてやると、なかなか華やかに出来上がった。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
処女の眸(ひとみ)を見開いたような野薔薇
島崎 藤村 / 三人の訪問者 amazon
「風」カテゴリからランダム5
動いている風はにおいを含んでいて、ひと呼吸するごとに肺を洗うような爽やかさ
石森 延男 / コタンの口笛 第2部 amazon
「状態・状況」カテゴリからランダム5
髪の毛の縺れを、目でほどくようにしてなぞる。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
疾風が枯れ葉を吹き捲くかのような情勢
山田 美妙 / あぎなるど―フィリッピン独立戦話 amazon
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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