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ベッドの上にとぷんと横になる。火を通す前のホットケーキ生地に放り込まれたチョコチップのように、ぬくぬくと体が埋もれていく。今日一日の疲れが体の中でじっとりと熱されて、手足の先から見えないけむりとなって蒸発していくみたいだ。
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:35% 作品を確認(amazon)
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疲れる・疲労感
体を横たえる
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前後の文章を含んだ引用
......り焼かれる。あたしはひーちゃんの横顔を見つめたまま靴下を脱いだ。ひさしぶりに空気にふれた足先から、す、と現実に参加していく。「鮭、弱火でじっくりねー」 あたしはベッドの上にとぷんと横になる。火を通す前のホットケーキ生地に放り込まれたチョコチップのように、ぬくぬくと体が埋もれていく。今日一日の疲れが体の中でじっとりと熱されて、手足の先から見えないけむりとなって蒸発していくみたいだ。じうじう音をたてながら鮭を焼くひーちゃんは、今日も背筋がピンと伸びている。 その姿は水平線みたいだ。いつ見てもまっすぐで、ぶれない。見えない一筋の光のようなもの......
単語の意味
体(からだ)
体・・・頭・胴・手足など、肉体全体をまとめていう言葉。頭からつま先までの肉体の全部。身体。体躯。五体。健康。体力。
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疲れる・疲労感の表現・描写・類語(嫌いのカテゴリ)の一覧 ランダム5
胴体を荒繩でくくりあげて、空高く起重機で吊りさがりたいような疲れを感じる。
林芙美子 / 新版 放浪記
エネルギーの備蓄をすべて使い果たしたように、老婦人は椅子の中に深く身を沈めた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
体の芯がなにか媾後のようにぐったり疲れて
木山 捷平 / 大陸の細道 amazon
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体を横たえるの表現・描写・類語(姿勢・ポーズのカテゴリ)の一覧 ランダム5
彼女は自分の胸の上で両手を組み合わせる。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
外の世界と自分の世界を厳密に隔てるように、掛け布団を首まで引っ張り上げた。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 2 amazon
私いまどんな格好をしていると思う? 右膝をたてて、左脚を横に開いてるの。時計の針で言うと十時五分くらい
村上春樹 / ねじまき鳥と火曜日の女たち「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
俺たちはモーターのように無感覚で、疲労することを知らない道具である
立野 信之 / 軍隊病―兵士と農民に関する短篇集 (昭和4年) amazon
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「嫌い」カテゴリからランダム5
「健康・体調・病気」カテゴリからランダム5
ゴルフのつかれが吸いとられるように消えていく。
丹羽 文雄 / 顔 (1963年) amazon
肩は動かすたびごとにめりめり音がするかと思うほど固く凝り
有島武郎 / 或る女
椅子を回転させて体の向きをデスクに戻した時、頭の芯がグラッと揺れた気がした。 やはり風邪をひいたようだ。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
「姿勢・ポーズ」カテゴリからランダム5
仔猫のような頼りない姿でうずくなる
萩原 葉子 / 蕁麻の家 amazon
(二人で一つの布団)二人はフトンの上に、二等分に帯をひっぱって寝た。
林芙美子 / 新版 放浪記
「睡眠・眠る・寝る」カテゴリからランダム5
猫のように背を丸めて眠りにつこうとしている
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
じっと売り場に腰を掛けていると、眠りが足らないのか、道の照りかえしがギラギラ目を射て頭が重い。
林芙美子 / 新版 放浪記
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