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波の山は、いきなり、獲物に襲いかかる猛獣のように思いきり背延びをした。と思うと、波頭は吹きつける風にそりを打って鞺 とくずれこんだ。
有島武郎 / 生まれいずる悩み ページ位置:43% 作品を確認(青空文庫)
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波
時化・海が荒れる、波立つ
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前後の文章を含んだ引用
......かさが満ち広がった。それを見るにつけても波の反対の側をひた押しに押す風の激しさ強さが思いやられた。艫 を波のほうへ向ける事も得しないで、力なく漂う船の前まで来ると、波の山は、いきなり、獲物に襲いかかる猛獣のように思いきり背延びをした。と思うと、波頭は吹きつける風にそりを打って鞺 とくずれこんだ。 はっと思ったその時おそく、君らはもうまっ白な泡 に五体を引きちぎられるほどもまれながら、船底を上にして顛覆 した船体にしがみつこうともがいていた。見ると君の目の......
単語の意味
背伸び・背延び(せのび)
背伸び・背延び・・・1.つま先で立って、背を高く見せたり、高い所のものに届こうとしたりすること。つま先立って伸び上がること。
2.体を真っ直ぐにして、できるだけ背丈を伸ばすこと。
3.実力以上のことをしようと無理をすること。自分の力以上のことをして、実際より大きく見せようとすること。
2.体を真っ直ぐにして、できるだけ背丈を伸ばすこと。
3.実力以上のことをしようと無理をすること。自分の力以上のことをして、実際より大きく見せようとすること。
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波のうねりがまくれ込み、白くくだけて崩れ落ちながら、砂の傾斜に目もくらむほどの早さで走り上がってくる
島尾 敏雄 / 出孤島記 amazon
道を堰かれた波が海坊主の頭みたいに円くもりあがってはさっと砕けてしぶきを飛ばす。
中 勘助 / 銀の匙 amazon
磯波のようにまくれ返った頂上を並べた低い丘
大岡 昇平 / 野火 amazon
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時化・海が荒れる、波立つの表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
波の大きなうねりがもり上って、ローリングした。
小林多喜二 / 蟹工船
広い海の面が旗でもなびくように、うねりが出て来て、そして又それが細かく、せわしなくなった。
小林多喜二 / 蟹工船
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上のほうからたるみなく吹き落として来る風に、海面は妙に弾力を持った凪 ぎ方をして
有島武郎 / 生まれいずる悩み
涼しい風が低く吹いて水の面を滑る時には、そこは細長い瞬間的な銀箔であった。
佐藤 春夫 / 田園の憂鬱 amazon
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家が時化にあった漁船の帆柱みたいに揺れる
里見 トン / 極楽とんぼ―他一篇 amazon
流れはいよいよ、ふくれ上り、海のようになっている。
太宰治 / 走れメロス
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