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煙突の腹の独逸 帽のようなホイッスルから鳴る警笛が、荒れ狂っている暴風の中で、何か悲壮に聞えた。
小林多喜二 / 蟹工船 ページ位置:27% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
クラクション・警笛
風の中の音
嵐・台風・暴風雨
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前後の文章を含んだ引用
......の上で、警笛が鳴り出した。皆は立ち止ったまま、空を仰いだ。すぐ下にいるせいか、斜め後に突き出ている、思わない程太い、湯桶 のような煙突が、ユキユキと揺れていた。その煙突の腹の独逸 帽のようなホイッスルから鳴る警笛が、荒れ狂っている暴風の中で、何か悲壮に聞えた。――遠く本船をはなれて、漁に出ている川崎船が絶え間なく鳴らされているこの警笛を頼りに、時化 をおかして帰って来るのだった。 薄暗い機関室への降り口で、漁夫と水夫......
単語の意味
悲壮(ひそう)
腹(はら)
悲壮・・・悲しい結果が予想されるのに、勇ましいこと。悲しい状況の中でも頑張っているさま。
腹・・・1.ヒトなど動物の、胴の下半部の前面と考えられる側。背(せ)の反対側の部分。また、その内側にある内蔵。
2.(腹の内面にあるものとして)心。考え。感情。気持ち。また、度量や度胸、気力もいう。
3.物の中央の膨らんだ部分。「指の腹」「銚子の腹」など。
4.背に対して、物の内側の部分。
2.(腹の内面にあるものとして)心。考え。感情。気持ち。また、度量や度胸、気力もいう。
3.物の中央の膨らんだ部分。「指の腹」「銚子の腹」など。
4.背に対して、物の内側の部分。
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客を降ろそうと急に停まったタクシーに、後続車が腹を立てて、舌打ちするような苛立ったクラクションを鳴らした。少し低いラとドの濁った和音が、耳の奥にこびりついた。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
自動車が来かかってブーブーと警笛を鳴らした。
梶井基次郎 / のんきな患者
悲鳴のようなクラクション
吉田修一「悪人」に収録 amazon
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〈天婦羅〉という単語ひとつが、風に千切れて四階の十和子にまで届く。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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全身に声がぎりぎりと銹(さ)びた錐(きり)のように刺し込んでくる
有吉 佐和子 / 三婆(水と宝石) amazon
がさがさ笹にさわる音がして
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腹の底をゆすぶるように、遠くで蒸汽の音が鳴っている。
林芙美子 / 新版 放浪記
千年杉は、幹の左半分を乗りあげる形で大岩に激突し、弾かれた。前脚を上げた暴れ馬みたいに、ほぼ垂直に大きく跳ねあがる。
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
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風が赤い太陽を海に吹き落としそう
倉橋 由美子 / 倉橋由美子の怪奇掌篇 amazon
風は湿気を帯びて、夜の植物の匂い、ひっそりと呼吸する夜の植物の匂いを運んでくる
村上 龍 / 限りなく透明に近いブルー amazon
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