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前後の文章を含んだ引用

......、「あの百穂の袱紗は、いまもたいせつにしていますよ」　と、私にいわれた。　九万田先生は、このように質実な人であった。　四年を担当された立子山恒長先生というのは、映画俳優でいうなら、さしずめ、亡きウィリアム・ポウエルのごとき風貌で、端正な、温厚な人である。　この立子山先生、昼飯は、九万田先生同様に教室で生徒と共にめしあがる。　それはよいのだが、毎日、近くの洋食屋からカツレツだのビフテキだの、カレーライスな......

単語の意味

風貌（ふうぼう）

端整・端正（たんせい）

風貌・・・風（ふう）と貌（かお）。風采と容貌。姿かたち。身なりや顔かたちなどのようす。
「風（ふう）」は、人や物の姿かたち。「学生の風（ふう）を装う」

端整・端正・・・１．（「端整」「端正」共に）姿や形や動作などが正しくてきちんとしていること。また、そのさま。
２．（「端整」のみ）顔だちが美しく整っていること。また、そのさま。
「端」は「形や姿勢がきちんと整っている」さまをあらわす字。