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太鼓の音が殷々いんいんとどろく。
岡本かの子 / 河明り ページ位置:39% 作品を確認(青空文庫)
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太鼓・ドラム・打楽器
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前後の文章を含んだ引用
......る。それに陽がさすと窈幻ようげんな氷山にも見える。こんなものの中にもえさがあるのか、烏が下り立って、くちばしあさる。  烏の足掻あしがきの雪の飛沫ひまつから小さな虹が輪になって出滅する。太鼓の音が殷々いんいんとどろく。向う岸の稲荷いなりの物音である。  私は一人になって火鉢に手をかざしながら、その殷々の音を聞いていると、妙にひしひしと寂しさが身に迫った。娘の憂愁が私にも移ったように、......
単語の意味
轟く(とどろく)
殷殷・殷々(いんいん)
轟く・・・1.大きな音が響き渡る。遠くに鳴り響く。
2.世間に広く知れ渡る。評判が広がる。
3.胸がドキドキワクワクする。「胸がとどろく」
殷殷・殷々・・・大地を揺るがすような大きな音が鳴り響くさま。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
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コンクリートの通路に足音が大きく響く。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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