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見ないようなりをして、やっぱり小初の挙動に気をつけていた。
岡本かの子 / 渾沌未分 ページ位置:67% 作品を確認(青空文庫)
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......の蘆洲の根方もたっぷりと水嵩みずかさを増した。  普通ふつうの顔をして貝原は毎日水泳場へ手伝いに来た。自分の持ちものの材木の流出を防いだり櫓台のいかりに石を結びつけたりした。そして見ないようなりをして、やっぱり小初の挙動に気をつけていた。  小初は四日目に来た薫を、ちょっと周囲から遠ざかった蘆洲の中の塚山つかやまへ連れて行った。二人は甲羅干こうらぼしの風をしながら水着のまま並んで砂の上にそべった。小初は薫をなじるよ......
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