桜の花びらが小さな蝶のように地面に舞い降り始めた
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:44% 作品を確認(amazon)
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桜が散る
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前後の文章を含んだ引用
......のめがねのフレームを思い出す。先生と学生寮といとこが、三つぐるぐるとつながっている。 入学式がすんでしばらくしてから、わたしは学生寮にいとこの様子を見に行った。桜の花びらが小さな蝶のように地面に舞い降り始めた、天気のよい一日だった。 ところが、いとこはまだ学校から帰っていなかった。仕方なく先生の部屋でしばらく待たせてもらうことにした。わたしたちは縁側に腰掛け、おみや......
単語の意味
蝶(ちょう)
蝶・・・1.鱗翅目(りんしもく[=ガやチョウなど])の昆虫でガ以外のものを総称。四枚の大きな羽を羽ばたかせひらひらと昼間に飛ぶ。止まった時の羽を直立して閉じる、口先がらせん状になっているなどガと区別する。ただし、生物学的には明確な違いはない。主に昼間活動する。ひらひらと飛ぶ様子は死者の魂に結び付けられることもある。古名で「かわひらこ」という。
2.紋所の名。1の蝶をかたどったもの。
2.紋所の名。1の蝶をかたどったもの。
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桜が散るの表現・描写・類語(春のカテゴリ)の一覧 ランダム5
貝殻のように白く光るのは、大方 さっきの桜の花がこぼれたのであろう。
芥川龍之介 / 運
彼女の視線が宙をふらつき、何を追っているのかと思えば、風で散った桜の花弁が舞い、落下する経路を眺めているのだと分かる。遊泳し、舞い落ちるそれは最終的に三人の中間あたりの地面に落ち、それぞれの視線がそこに集まった。
伊坂 幸太郎 / アイネクライネナハトムジーク amazon
花吹雪の時には、花びらがおびただしく海に散り込み、海面を鏤 めて漂い
太宰治 / 人間失格
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「春」カテゴリからランダム5
松も新しい緑にかわって、草も木も青い焔 のようになった。
有島武郎 / 或る女
振って振りこむ花槍は 雪かあらぬか さっさ ちらちら白鳥毛
吉川英治 / 無宿人国記
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