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桃色の練菓子に緑の刻みを入れたような一掴みの建物だ。
岡本かの子 / 巴里のキャフェ――朝と昼―― ページ位置:30% 作品を確認(青空文庫)
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店・建物の佇まい・外観
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前後の文章を含んだ引用
......過ぎて却って張り合いがない。  町並のシャンゼリゼーが並木のシャンゼリゼーへ一息つくところに道の落合いがある。丸点ロンポアン。ささやかな噴水を斜に眺めてキャフェ丸点ロンポアンがある。桃色の練菓子に緑の刻みを入れたような一掴みの建物だ。  春は陰影かげで煮〆たようなキャフェ・マキシムでもなかろう。堅苦しいフウケでもなかろう。アメリカの石鹸臭いアンパはなおさらのことだ。ギャルソンの客あしらいに多少の薄......
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