大きなとうもろこしの木を見ました。その葉 はぐるぐるに縮 れ葉 の下にはもう美しい緑 いろの大きな苞 が赤い毛を吐 いて真珠 のような実 もちらっと見えたのでした。
宮沢賢治 / 銀河鉄道の夜 ページ位置:69% 作品を確認(青空文庫)
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......はだんだん川からはなれて崖 の上を通るようになりました。向 こう岸 もまた黒いいろの崖 が川の岸 を下流 に下るにしたがって、だんだん高くなっていくのでした。そしてちらっと大きなとうもろこしの木を見ました。その葉 はぐるぐるに縮 れ葉 の下にはもう美しい緑 いろの大きな苞 が赤い毛を吐 いて真珠 のような実 もちらっと見えたのでした。それはだんだん数を増 してきて、もういまは列 のように崖 と線路 との間にならび、思わずジョバンニが窓 から顔を引っ込 めて向 こう側 の窓 を見ましたときは、美 しいそらの野原の......
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