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治郎吉の影は、もう、水面の下にかくれて、ただ一すじ、波の影だけが、北岸の方へよれて行った。
吉川英治 / 治郎吉格子 ページ位置:95% 作品を確認(青空文庫)
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水に飛び込む
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......その間に、脇坂佐内の土蔵の中へ、千両だけはけえしてやるぜ。とっさんへの手向たむけだ。――じゃあ、あばよ」 「あっ、待って!」  お喜乃は、飛沫しぶきをあびて、わっと、泣き倒れた。治郎吉の影は、もう、水面の下にかくれて、ただ一すじ、波の影だけが、北岸の方へよれて行った。  また泥棒がはいった。  しかも、仁吉が、安治川のもくずになった晩に、その仁吉の家に、はいった泥棒である。  階下したでは、まだ弟子の松が、常連を相手に将棋をさしていた......
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(翡翠という水泳の飛び込み)青海流の作法からいうと翡翠の飛込み方は、用意の号令で櫓の端へ立ち上って姿勢を調え、両腕を前方へさし延べるときが挙動の一である。両手を後へ引いて飛込みの姿勢になるときが二で、ね出す刹那せつなが三の、すべてで三挙動である。いま小初はだまって「一」の動作を初めたが、すぐ思い返して途中とちゅうからの「二」と号令をかけ跳び込みの姿勢を取った。  それは、まったく翡翠かわせみくいの上から魚影をうかが敏捷びんしょうでしかも瀟洒しょうしゃな姿態である。そして、このとき今まで彫刻的ちょうこくてきに見えた小初の肉体から妖艶ようえん雰囲気ふんいき月暈つきがさのようにほのめき出て、四囲の自然の風端の中に一不自然な人工的の生々しい魅惑みわくき開かせた。と見る間に「三!」とさけんで小初は肉体を軽く浮び上らせ不思議な支えの力で空中の一箇所かしょでたゆたい、そこで、見る見る姿勢を逆に落しつつ両脚りょうあしかじのように後へ折り曲げ両手を突き出して、どうはあくまでしなやかに反らせ、ほとんど音もなく水に体をき入れた。
岡本かの子 / 渾沌未分
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月光が弾け散る川面
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon関連カテ月の光・月明かり水面にうつる光
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