TOP > 感覚表現 > 音の響き > 笛・管楽器・吹奏楽器
TOP > 風景表現 > 風 > 隙間風・風が室内に入る
(遠くから聞こえる笛の音)笛の音が、隙もる風のように、啾々 と障子紙に泣きすがって来る
吉川英治 / 八寒道中 ページ位置:70% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
笛・管楽器・吹奏楽器
遠くの音
隙間風・風が室内に入る
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......、もう寒気がとれた。お稲、その杯に熱 い酒 をいっぱい」 「気のちいさい人ねえ!」と、お稲はそれがおかしくもあり可愛いとも思った。 もう笛の音はやんでいた。最前のあの笛の音が、隙もる風のように、啾々 と障子紙に泣きすがって来るようなのを聞いている間、賛之丞はお稲の膝から顔を上げなかったのである。 噂のとおり、賛之丞はちょっと女好きのしそうな眉目 に優形 な肩幅を落すくせを持っている。だが......
単語の意味
啾啾・啾々(しゅうしゅう)
啾啾・啾々・・・小さな声でしくしくと泣くさま。もの悲しげにすすり泣くさま。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
ここに意味を表示
笛・管楽器・吹奏楽器の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
私の咽喉から鳥の蹄声(なきごえ)が洩れたかのように、尺八が野太い音の一声をひびかせた。
三島由紀夫 / 金閣寺 amazon
陽気な管絃楽の音が、おさえがたい幸福の吐息のように、休みなく溢れて来るのであった。
芥川龍之介 / 舞踏会 amazon
蒼い顔をした少年がハモニカを吹いていた。それはなにかお詫びでもしてるようなたよりない音色で
石坂 洋次郎 / 暁の合唱 (1954年) amazon
指にかけられた八寒嘯
吉川英治 / 八寒道中
このカテゴリを全部見る
遠くの音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
松影に声は距 てられながら
岡本かの子 / 雛妓
五つの声が風の中で 縺れあって耳に届いてくる。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
隙間風・風が室内に入るの表現・描写・類語(風のカテゴリ)の一覧 ランダム5
隙間からは剃刀の刃のような冷たい風がシュッシュッと吹き込んだ。
葉山 嘉樹 / 海に生くる人々 amazon
秋風にがたつく戸が細目にあいてる間から吹き込んだと見えてランプはいつの間 にか消えている
夏目漱石 / 吾輩は猫である
このカテゴリを全部見る
「音の響き」カテゴリからランダム5
「風」カテゴリからランダム5
なびいたように草木がお辞儀をする
芝木 好子 / 女ひとり amazon
風が熱い水飴のようにねっとりと肌にねばりつく
光瀬 龍 / 百億の昼と千億の夜 amazon
同じカテゴリの表現一覧
音の響き の表現の一覧
風 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ