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(孤独を抱えた人間が空っぽの人間を求める)夜に活動する孤独な鳥が、どこかの無人の屋根裏に、昼間の安全な休息場所を求めるように。《…略…》人の心は夜の鳥なのだ。それは静かに何かを待ち受け、時が来れば一直線にそちらに向けて飛んでいく。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 ページ位置:65% 作品を確認(amazon)
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......おれは内容のない空しい人間かもしれない、とつくるは思う。しかしこうして中身を欠いていればこそ、たとえ一時的であれ、そこに居場所を見いだしてくれた人々もいたのだ。夜に活動する孤独な鳥が、どこかの無人の屋根裏に、昼間の安全な休息場所を求めるように。鳥たちはおそらくその空っぽの、薄暗く静まりかえった空間を好ましいものとしたのだ。とすれば、つくるは自分が空虚であることをむしろ喜ぶべきなのかもしれない。『ペトラ......<中略>......彼女のミントグリーンのワンピースと、明るい笑い声と、彼女が手を繫いで一緒に歩いていた中年の男のことを思った。でもその考えもまた、彼をどこにも運んでいかなかった。人の心は夜の鳥なのだ。それは静かに何かを待ち受け、時が来れば一直線にそちらに向けて飛んでいく。 彼は目を閉じ、アコーディオンの音色に耳を澄ませた。その単調なメロディーは人々の賑やかな話し声をくぐり抜けて聞こえてきた。まるで潮騒にかき消されそうになる霧笛の......
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