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あたりには人影もなく、鳥一羽、蝿一匹見当たらぬ。こんなところで波はいったいだれのために吠えたけっているのか、だれがその声を夜毎にきくのか、波は何を求めているのか、さらにまた、私の去ったあと、波はだれのために吠えつづけるのだろうか――《…略…》この海岸に立つと、思想ではなく、もの思いのとりこになる。そら恐ろしい、が同時に、限りなくここに立ちつくし、波の単調な動きを眺め、すさまじい吠え声をきいていたい気もしてくる。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 作品を確認(amazon)
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波の音・潮騒
海岸・砂浜・波打ち際
時化・海が荒れる、波立つ
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単語の意味
空恐ろしい(そらおそろしい)
空恐ろしい・・・将来を考えると漠然と不安で恐ろしい。
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波の音・潮騒の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
(海鳴り)闇の中で眼をあけていると、海鳴りの音が遠く聞えてくる。その海は黒くうねりながら浜に押し寄せ、また黒くうねりながら退いていくようだ。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
夜気はこまやかに森 として、遠くごく遠く波の音もする。夜、波の音は何故あのように闇にこもるように響くのだろう。
宮本百合子 / 明るい海浜
心にかぶさるような波の音
阿川 弘之 / 夜の波音 amazon
入り江の細波が岩浜の縁を洗う音
三浦哲郎 / 愛しい女 amazon
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海岸・砂浜・波打ち際の表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
海中に突き入った陸地と海そのものの界 とも言うべき瀬
有島武郎 / 生まれいずる悩み
クサリのように点々、黒くつながっている渚の岩
山本 有三 / 波 amazon
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時化・海が荒れる、波立つの表現・描写・類語(水面・水中・水辺のカテゴリ)の一覧 ランダム5
広い海の面が旗でもなびくように、うねりが出て来て、そして又それが細かく、せわしなくなった。
小林多喜二 / 蟹工船
見るからに冷たそうな、濁った海が吠えたけり、丈余の白波が砂に砕けて、さながら絶望にとざされて『神よ、何のために我々を創ったのですか』とでも言いたげな風情だった。ここはもはや太平洋なのだ。
村上 春樹 / 1Q84 BOOK 1 amazon
暗い冬の海の咆哮
宮本百合子 / 伸子
押し寄せ渦巻き引きずる流れ
太宰治 / 走れメロス
海が冷えて重々しい金属のような波に揺れ動く
加賀 乙彦 / 海霧 amazon
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「水面・水中・水辺」カテゴリからランダム5
沖は暗く、白い波頭だけが鮮明に浮かびあがって消えた
五木寛之 / 夜の斧 amazon
波が引いていくと、水の音とともにざらざらざらと石の転がるような音もする。
滝口 悠生 / 死んでいない者 amazon
「天災・荒れた天気」カテゴリからランダム5
「大暴風雨」のために、一たまりもなく操縦の自由をなくしてしまった。
小林多喜二 / 蟹工船
「音の響き」カテゴリからランダム5
聞かれたくないことばかりにピンと反応するアンテナの感度といったら、スパイ衛星並みの耳
宮部 みゆき / 我らが隣人の犯罪 amazon
警笛(クラクソン)がジジーと嗄(しわが)れたような音を立てて鳴り始めた。
火野 葦平 / 麦と兵隊 amazon
街は水を打ったように森閑となる。
林芙美子 / 新版 放浪記
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