星がうるんで見える初夏の夕空のような浅い浅黄色の汁

スープをズズズーッとすする

たべものに味がないという。水さえまずいといってしょげている。それなのに「スープだけは、いつもおいしく感じる」というから、毎日毎日スープを作った。

スープを一口飲む。口の中ぜんぶに染み渡る旨味が、思わず湧きでてきたよだれときれいに混ざり合う。

まったく音を立てずに、淑女のようにスープを飲んだ。

ソースいらずのサクうまコロッケ

西洋の鍋風の煮物には、ことこと徹底的に煮込んでしまったほうが旨い料理と、ごくあっさり、タイミングの感覚よく火から離さなければ味が生きない料理とが、当然ながら画然と分かれており、どうもブイヤーベースは典型的な後者である

ラタトゥイユはレモンと唐辛子を利かせてあるらしく、口に含むと相当辛い

グラタンに使うマカロニは、８分なり１０分なりの時間をかけて茹であげるコシの強いタイプでないともの足りない

これはスープともいえるし肉料理ともいえる。