六月半ばだというのに暑い日が続いていた。夏の日のような青嵐が街路樹の枝を揺らし、白いシャツの胸元をはためかせた。秋から冬にかけて曇天しか見せない空もいまは力強く晴れ渡り、直線の陽射しを舗道やビルに注いでいる。
瀬名 秀明 / パラサイト・イヴ 作品を確認(amazon)
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晩春・初夏
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単語の意味
曇天(どんてん)
日差し・陽射し(ひざし)
晴れ渡る(はれわたる)
胸元・胸許(むなもと)
曇天・・・曇り空。空が雲に覆われて薄暗いこと。
日差し・陽射し・・・大陽の光。日光。太陽が照りつけること。
晴れ渡る・・・空一面がくまなく晴れる。空がすっかり晴れる。晴れ上がる。
胸元・胸許・・・胸の元・許(=付け根)。胸のあたり。胸先・胸前(むなさき)。
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晩春・初夏の表現・描写・類語(春のカテゴリ)の一覧 ランダム5
境内の樟(くすのき)が、若葉の季節には、緑という黄金色に輝いて、初夏の空の蒼(あお)によく映える
永井 路子 / うたかたの amazon
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初夏の匂いが、街じゅうにあふれていた。 穏やかで力があって、苦しいほどの草の匂いがする。
吉本 ばなな / とかげ「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
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風鈴が、そっと私の心をなぶっていた。
林芙美子 / 新版 放浪記
やわらかな新緑に体ごと染まってしまいそうな初夏
竹西寛子 / ひとつとや amazon
(蛍の群れ)雪みたいに、螢が飛ぶ
宮本 輝 / 螢川「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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