道も灯もない大きな暗闇
梶井基次郎 / 過古 ページ位置:60% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
暗い・闇
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......見えなくなってしまった。彼は泪 ぐんだ。何という旅情だ! それはもう嗚咽 に近かった。 ある夜、彼は散歩に出た。そしていつの間にか知らない路を踏み迷っていた。それは道も灯もない大きな暗闇であった。探りながら歩いてゆく足が時どき凹 みへ踏み落ちた。それは泣きたくなる瞬間であった。そして寒さは衣服に染 み入ってしまっていた。 時刻は非常に晩 くなったよう......
単語の意味
暗闇(くらやみ)
ここに意味を表示
暗い・闇の表現・描写・類語(光と影のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(闇が恐い)それはどんな理屈も通じない根源的な恐怖だった。それは僕の遺伝子に刻みこまれ、太古の時代から営々と伝えられた恐怖だった。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
目を開くと闇が油みたいに内にたまってくる
古井 由吉 / 水 amazon
このカテゴリを全部見る
「光と影」カテゴリからランダム5
蛍光灯も冷蔵庫も、既に闇に溶け込んでいる。
小川洋子 / 揚羽蝶が壊れる時「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
もう海岸は暗くて、ほんの少し離れると彼の姿は闇に吸いこまれてしまう。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
黒いしかし透き通ったような影
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
日の光に透けてきらきらと反射している。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
同じカテゴリの表現一覧
光と影 の表現の一覧
感覚表現 大カテゴリ