青い炎は、しゅるしゅると音をたてて、さらに勢いづいていく
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 ページ位置:89% 作品を確認(amazon)
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火の音
火が燃える・炎
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前後の文章を含んだ引用
......たものを、不思議な戦慄の中でじっと見つめていたことがあったような確信にとらわれていたのだった。彼は息を凝らして、何とか思い出そうと努めた。だが思い出せなかった。青い炎は、しゅるしゅると音をたてて、さらに勢いづいていくようだった。 邦彦の体にまだ重く宿っている痛みは、いつの間にか形を変えて彼の全身にゆるやかに拡がっていった。それは強い眠気と倦怠感となって、耳朶や頬の火照りを煽......
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火の音の表現・描写・類語(音の響きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
ごぼごぼと物の煮えたぎるような音
石坂洋次郎 / 青い山脈 amazon
火は、無数の人間の関節が一斉に鳴るようにメキメキと音を立てる
三島由紀夫 / 金閣寺 amazon
火は却って雨に逆らって、鞭打つような音を立てて募った
三島由紀夫 / 金閣寺 amazon
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火が燃える・炎の表現・描写・類語(火・煙・灰のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(野火が)焔の舌を見せて、盛んに立ち騰っていた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
焔の赤い舌がべろべろと長く立つ
長塚 節 / 土 amazon
焔は飴のように粘っこく燃え上った。
梅崎 春生 / 桜島 amazon
悪魔の舌のような焔(ほのお)
川端 康成 / 掌の小説 amazon
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「音の響き」カテゴリからランダム5
指にかけられた八寒嘯
吉川英治 / 八寒道中
「火・煙・灰」カテゴリからランダム5
部落にかけられた火は一角だけではなく、周りの藁屋根に燃えうつり、赤黒い炎が靄のなかで、まるで生きもののように動いていました。それなのにひどく静かでした。まるで部落とそこに住む百姓たちが、黙々とこの苦しみを受けいれているかのようでした。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
ナトリウム塊さながらの焔
稲垣 足穂 / 弥勒 amazon
煙の先が箒(ほうき)のようにかすれる
大岡 昇平 / 野火 amazon
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