柳の表現・描写・類語(植物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
風もない。緑の葉を豊かにつけたヤナギの枝は、地面すれすれまで垂れ下がり、深く考えごとをしているみたいにぴくりとも動かなかった。時折小さな鳥がやってきてその枝に不安定にとまり、すぐにあきらめて飛び立った。枝がかき乱された心のように僅かに揺れ、やがてまた静まった。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
振り乱れる大きな柳の緑が、人も車も途絶えた灰色の道端にぽつんと佇んでいる少年を、いまにも 絡み込んでしまいそうに思えた。
宮本 輝 / 泥の河「螢川・泥の河(新潮文庫)」に収録 amazon
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岡本かの子 / 母子叙情
川面に接しそうに咲きこぼれるユキヤナギの白い花
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
散る古葉が、萌黄っぽい緑に悉(ことごと)くふり落され、なにか羽の抜け変った大きな鳥のようにうっそうと若やいだその樫の老樹
野上 弥生子 / 哀しき少年「野上弥生子短篇集 (岩波文庫)」に収録 amazon
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