船の舳 のほうで氷をたたき破 るような寒い時鐘 の音
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:53% 作品を確認(青空文庫)
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鐘の音
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......いほどに輝き渡った男の姿が見え出した。葉子の心の周囲にそれまで響いていた音楽は、その瞬間ぱったり静まってしまって、耳の底がかーんとするほど空恐ろしい寂莫 の中に、船の舳 のほうで氷をたたき破 るような寒い時鐘 の音が聞こえた。「カンカン、カンカン、カーン」……。葉子は何時 の鐘だと考えてみる事もしないで、そこに現われた男の顔を見分けようとしたが、木村に似た容貌 がおぼろに浮か......
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鐘の音の表現・描写・類語(外の設備・工作物のカテゴリ)の一覧 ランダム5
微かなタッチのあと延び広がるように長く続く鐘の音
滝口 悠生 / 死んでいない者 amazon
銀を流すような鉦(かね)の音が、四辺(あたり)に澄みわたる
内田 百けん / 冥途 amazon
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「外の設備・工作物」カテゴリからランダム5
あぶなっかしく積み上げられたバリケードがわりの長椅子
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
小さい暗い煙るような冷たい 暈 をつけた電灯が電柱の高いところにあって、十字路になった少し広い道をぼんやり照している。
野間 宏 / 暗い絵「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
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