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もろもろの陰は深い瑠璃色 に、もろもろの明るみはうっとりした琥珀色 の二つに統制されて来ると、道路側の瓦 屋根の一角がたちまち灼熱 して、紫白 の光芒 を撥開 し、そこから縒 り出す閃光のテープを谷窪のそれを望むものものに投げかけた。
岡本かの子 / 金魚撩乱 ページ位置:95% 作品を確認(青空文庫)
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夜明け
朝日・朝の光
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前後の文章を含んだ引用
......急造の小渓流 の響きは、眼前に展開している自然を、動的なものに律動化し、聴き澄している復一を大地ごと無限の空間に移して、悠久に白雲上へ旅させるように感じさせる。 もろもろの陰は深い瑠璃色 に、もろもろの明るみはうっとりした琥珀色 の二つに統制されて来ると、道路側の瓦 屋根の一角がたちまち灼熱 して、紫白 の光芒 を撥開 し、そこから縒 り出す閃光のテープを谷窪のそれを望むものものに投げかけた。 鏡面を洗い澄ましたような初秋の太陽が昇ったのだ。小鳥の鳴声が今更賑わしく鮮明な空間の壁絨 をあっちへこっちへ縫いつつ飛ぶ。 極度の緊張に脳貧血を起していったん意......
単語の意味
閃光(せんこう)
琥珀色(こはくいろ)
琥珀(こはく)
瑠璃色(るりいろ)
光芒(こうぼう)
望む(のぞむ)
縒る・撚る(よる)
閃光・・・閃(ひらめ)く光。一瞬に放たれる強烈な光。瞬間的な強い光。「閃く」は「一瞬、鋭く光る」という意味。
琥珀色・・・琥珀(宝石の一種)のような色。黄色みを帯びた茶色。ウイスキーの色合いの表現に使われるなど透明感のある黄褐色のイメージも。
琥珀・・・アンバーの和名。木の樹脂が地中に埋没して、長い年月をかけて固まったできた宝石。色は茶色に黄色が混ざった半透明や透明。硬度2.5(ダイヤは10)。
瑠璃色・・・宝石の瑠璃のような色。少し紫の入った青。
光芒・・・細長い線のように見える光。一筋の光。「芒」は、物の細くとがった先端を意味する字。
望む・・・1.遠くを眺める。その方向に目を向けてみる。
2.希望する。そうあってほしいと強く心に思うこと。
2.希望する。そうあってほしいと強く心に思うこと。
縒る・撚る・・・細長い糸状のものをひねる。複数の糸状のものをねじり合わせる。
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夜明けの表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
東のそらがぼうっと銀いろになって
宮沢賢治 / セロ弾きのゴーシュ
あと一時間で朝は突然気配を表し、それにいち早く気づいた鳥たちがうるさいほどに鳴き始めるだろう。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
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朝日・朝の光の表現・描写・類語(時間帯(朝・昼・夜)のカテゴリ)の一覧 ランダム5
山の端から朝日が昇る。湖の町を、太陽の光が順番に洗っていく。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
若草山が青空にくっきりと浮きあがって見え、うすく色づいた樹々がすっかりねむりからさめ、しだいに陽光があたたかくなってくる。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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「時間帯(朝・昼・夜)」カテゴリからランダム5
温度が急に下がった気がして、俺は夕陽に目をやる。太陽はいつの間にか雲の後ろに沈んでいる。直射から解放されて、光も影も溶け合って、世界の輪郭がぼんやりと柔らかくなっている。空はまだ輝いていて、しかし地上は淡い影にすっぽりと包まれている。ピンク色の間接光が、周囲に満ちている。 そうだ。こういう時間帯の、呼び名があった。黄昏。誰そ彼。彼は誰。人の輪郭がぼやけて、この世ならざるものに出逢う時間。その古い呼び名。俺は呟く。 ──カタワレ時だ。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
夕映えが、禍々しいほどの赤い色で空と雲を焦がす
飯田栄彦 / 昔、そこに森があった amazon
「晴れ・曇り」カテゴリからランダム5
一度日が陰って暗澹 としたあたりの景色になったが、それを最後に空は全体として明るくなって来た。
岡本かの子 / 母子叙情
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