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木々の若芽の叢 が、垂れた房々を擡 げてほのかに揮発性の匂 いを発散する。
岡本かの子 / 母子叙情 ページ位置:77% 作品を確認(青空文庫)
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花、植物のにおい
自然のにおい
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前後の文章を含んだ引用
......の書斎から出た二人は、また武蔵野の初夏近い午後をぶらぶら歩き出した。一度日が陰って暗澹 としたあたりの景色になったが、それを最後に空は全体として明るくなって来た。木々の若芽の叢 が、垂れた房々を擡 げてほのかに揮発性の匂 いを発散する。山中の小さい峠の下り坂のようになって来た小径 は、赤土に湿りを帯びていて、かの女の履きものの踵 を、程よい粘度で一足一足に吸い込んだ。 規矩男はまだシェストフについ......
単語の意味
揮発(きはつ)
揮発性(きはつせい)
草叢・叢(くさむら)
揮発・・・常温で液体が気体になること。
揮発性・・・常温で液体が気体になる性質。
草叢・叢・・・草が群がり、生い茂った所。
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花、植物のにおいの表現・描写・類語(におい・香りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
小さいすてきなおうちの玄関に立つと、プルメリアの花の香りでめまいがした。
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
福寿草があちこちに黄色い毬(まり)のように群がって咲く
原田 康子 / 挽歌 amazon
一画に草の束が積み上げられ、青臭い汁の濃厚な匂いがたちこめる
奥泉 光 / 石の来歴 amazon
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自然のにおいの表現・描写・類語(におい・香りのカテゴリ)の一覧 ランダム5
土、風、夜の自然の匂いは匂いと呼んでいいのか分からないほど空気に溶け込んでいるが、それでも確かにその野性的な気配を嗅ぐことができる。都会にはない、匂いの殺ぎ落とされぶりだ。
綿矢 りさ / 亜美ちゃんは美人「かわいそうだね? (文春文庫)」に収録 amazon
梶井基次郎 / 路上
暗い木々の間に立った。ものすごく濃い、みどりのにおいを発散していて、苦しいほどだった。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
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何らかの匂いを放つこともなく、潮風にとけて消えていった。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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(柳絮、りゅうじょ)落ちて来たやつは地上につもって、薄桃色の絹の蒲団が敷いてあるかのようであった。
木山 捷平 / 大陸の細道 amazon
岬の村から見る一本松は盆栽の木のように小さく見えた
壺井 栄 / 二十四の瞳 amazon
壁のようにそそり立つ堂々たる幹
三浦 しをん「神去なあなあ日常 (徳間文庫)」に収録 amazon
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