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部屋には鍵が掛かっていた。ノブを両手で握り、回したり、押したり、引いたり、考えつくあらゆる方向に動かそうとしたがだめだった。
小川 洋子 / ドミトリイ「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:95% 作品を確認(amazon)
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閉ざされた扉(門・窓)
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......いた。掌のべとべとも汚れたスリッパも気にせず、夜を押しやりながら寮の中を走った。胸がどきどきし息が切れたが、それでも耳の奥の羽音は乱れずに響いていた。 いとこの部屋には鍵が掛かっていた。ノブを両手で握り、回したり、押したり、引いたり、考えつくあらゆる方向に動かそうとしたがだめだった。すぐにノブもべとべとになった。 今度は数学科の彼の部屋に走った。そこはあっけないくらい簡単に開いた。前見た時と何一つ変わっていなかった。スキーの板と夜行バスのキ......
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閉ざされた扉(門・窓)の表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
見飽きたボロ扉が何やらぶ厚い壁のように感じられ、入るのに幾ばくかの勇気を必要とした。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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屋根だけの物置き場があって
阿刀田 高 / 裏側「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
絹行灯(きぬあんどん)の光の裡(うち)に、美しい調度が春の夜にふさわしい艶(つや)めいた静けさを保つ
菊池 寛 / 藤十郎の恋 amazon
(室内は、)脱ぎ捨てては無造作に積み重ねられた服の山があちこちに蟻塚のように林立し、かろうじて人の歩けるケモノ道のようなスペースにも、バッグやら小物やら本やら紙屑やらが散乱して、電話なんぞが鳴った日にゃ障害物レースのように、モノを飛び越えて走らねばならん。そして女王様は不器用なので、たいていモノに蹴躓き、蟻塚を倒し、本や紙屑を踏み散らすワケで、結果、家の中はますます乱雑を極める一方なのであった。
中村 うさぎ / 浪費バカ一代ショッピングの女王2: 2 amazon
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