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同じ時計で計った一時間でも、面白い小説を読んでいる一時間と、停車場でボンヤリ汽車を待っている一時間との間には驚くべき長さの相違がある。
夢野久作 / ドグラ・マグラ ページ位置:35% 作品を確認(青空文庫)
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時間の流れが早い
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......、そんなものではない。その証拠には、その同じ長さの人工の時間を各個人が別々に使ってみると、そこに非常な相違が現われて来るから不思議である。 手近い例を挙ぐれば、同じ時計で計った一時間でも、面白い小説を読んでいる一時間と、停車場でボンヤリ汽車を待っている一時間との間には驚くべき長さの相違がある。尺竹 で計った品物の一尺の長さが、万人一様に一尺に見えるような訳には行かないのである。又は水に潜って息を詰めている一分間と、雑談をしている一分間とを比較しても思い......
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時間の流れが早いの表現・描写・類語(時間・スピードのカテゴリ)の一覧 ランダム5
会えば瞬く間に夜が過ぎる。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
いつの間にか九ヵ月に入った。つわりがおさまってから、週数の進み方が速くなったように思う。つわりの間の不快な時間の沈澱を、勢いよく洗い流しているかのようだ。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
時間はただ矢のように飛んで過ぎた。
有島武郎 / 或る女
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何もすることがないこの空白の時間を、私はうまく過ごせない。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
時はどんどん過ぎ去っていく。過去が増えて未来が少なくなっていく。可能性が減って、悔恨が増えていく。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
動きが素早いせいで 輪郭 がチラチラとし、いくら目を凝らしても焦点が定まりにくかった。
小川 洋子 / 先回りローバ「口笛の上手な白雪姫」に収録 amazon
どれほどの時が流れたのか、僕にはわからない。彼女たちと暮し始めてから、僕の中の時間に対する感覚は目に見えて後退していった。それはちょうど、細胞分裂によって増殖する生物が時間に対して抱く感情と同じようなものではなかったかという気がする。
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
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