真佐子の無性格――彼女はただ美しい胡蝶（こちょう）のように咲いて行く取り止めもない女、充（み）ち溢れる魅力はある、しかし、それは単に生理的のものでしかあり得ない。

女子高生にとって可愛いは人間の価値そのものとイコールで直結する。性格が極悪でも容姿の良い子はとびきり高い点数をつけてもらい、クラスに君臨し、のさばり

自分で自分の美しさを意識して所作（しょさ）する

（歌舞伎役者）羽子板の押し絵をそのままの美しさ

その容姿は彼女に普通の人生を歩ませなかった。わけもわからないうちにスカウトされて子役モデルになり、 脇役 でＴＶドラマに出るようになり、大人になってからは映画女優になった。

世の中の一般的な男性から支持されるタイプ

（恋愛関係はらせんのような関係である）二人の考えはそのように全くちがうが、私たちは太古の男女だ。アダムとイブの恋心のモデルだ。愛しあう男女のすべての女にそういうくせのバリエーションが、すべての男に凝視の瞬間がある。お互いを写しあい永遠に続くらせんだ。 　ＤＮＡのように、この、大宇宙のように。

震い付きたくなるほどの美人

屋根を支える柱のように自分たちをかばってくれている父親

玉のような男子であったと云っている。浅草の観音様（かんのんさま）で西洋人が振り反（かえ）って見たくらい奇麗だった