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顔には、秘密な喜びが、おりから吹きだした明け近い風のように、静かに、ここちよく、あふれて来る。
芥川龍之介 / 偸盗 ページ位置:96% 作品を確認(青空文庫)
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嬉しい表情・明るい顔
微笑み・薄笑い
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前後の文章を含んだ引用
......え、あたかも何物かを待ち受けるように、息を凝らしながら、養父の顔を、――そうしてまた情人 の顔を、目もはなさず見つめている。が、彼はまだ、口を開かない。ただ、彼の顔には、秘密な喜びが、おりから吹きだした明け近い風のように、静かに、ここちよく、あふれて来る。彼は、この時、暗い夜の向こうに、――人間の目のとどかない、遠くの空に、さびしく、冷ややかに明けてゆく、不滅な、黎明 を見たのである。 「この子は――この子は、わしの......
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嬉しい表情・明るい顔の表現・描写・類語(喜びのカテゴリ)の一覧 ランダム5
素顔とセーターの白が、夕やみの中で半月みたいにぼんやりとあかるく浮いて見えた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
若年の得意さを隠しきれない輝きを顔に上せて話した
野間 宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
小百合の表情は明るかった。いや、単に明るいのではない。場違いな感想だろうが、「綺麗になった」が当たっているような気がした。
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
好もしいものを見るという幸福な顔
岡本かの子 / 巴里祭
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微笑み・薄笑いの表現・描写・類語(口・顎のカテゴリ)の一覧 ランダム5
笑うと眼がこの上なく柔らかくなった。
野間 宏「真空地帯(新潮文庫)」に収録 amazon
微笑が口びるの上をさざ波のようにひらめき過ぎた。
有島武郎 / 或る女
二ミリくらい、くちびるが勝手に笑ってしまう。
朝井 リョウ / ひーちゃんは線香花火「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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「喜びが」 + 「動詞」の表現・描写・類語(口・顎のカテゴリ)の一覧 ランダム5
喜びがこみ上げ、デパートへの道をとぶように歩いた。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
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子供のような笑顔
有島武郎 / 或る女
「表情・顔に表れた気持ち」カテゴリからランダム5
睦子は、はにかんだ。それは、いまの娘たちからほとんど失われている、演技の匂いのない、自然なはにかみだった。 甘くとろけるような灯りが、小さくともったようであった。
山田太一「飛ぶ夢をしばらく見ない」に収録 amazon
会話の笑顔を引きずったまま、勲に「お帰り」と声をかけた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「口・顎」カテゴリからランダム5
微笑がその口のあたりに漾 いました。
梶井基次郎 / Kの昇天
「笑う・笑み」カテゴリからランダム5
売春という客商売で鍛えられた笑みは武道の型に近いものがある。
羽田 圭介「ミート・ザ・ビート (文春文庫)」に収録 amazon
「ハ、ハ、ハ、ハ」逸見が枯木でも折るような調子で笑って
木山 捷平 / 大陸の細道 amazon
繊細な硝子細工のように、ひどく脆くて危険な微笑
三島 由紀夫 / 午後の曳航 amazon
あいまいな微笑を投げかけた。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
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