自分の神経の強張りに、手を焼いている
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 ページ位置:29% 作品を確認(amazon)
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情緒が不安定・感情的な性格
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前後の文章を含んだ引用
......と姉は、唇をゆっくり閉じて黙ってしまった。 こんなふうに一人で波のように切れ目なく喋った後、すうっと黙ってしまうのは、姉にとってよくない傾向だった。彼女が自分で自分の神経の強張りに、手を焼いている証拠だった。姉はまた、近いうちに二階堂先生の所へ駆け込むことになるだろうと、わたしは思った。 二人の間で、ほのかな赤ん坊の影が、夜の闇に包まれていた。一月二十八......
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情緒が不安定・感情的な性格の表現・描写・類語(その他の気分のカテゴリ)の一覧 ランダム5
お伽噺 のようにセンチメンタル
林芙美子 / 新版 放浪記
夜眠れないとか、おかしくなりそう、などと電話越しにもヒステリックな様子が伝わってくるような、甲高く、息継ぎのタイミングがおかしい、胸がザワザワするような声を上げてきた。そして、それらの喚き声はだんだんと力ない泣き声へと変わり、最後はポツリとこうつぶやいたのだ。 ――私の気持ちを解ってくれるのは、理穂しかいない。
湊 かなえ / ポイズンドーター・ホーリーマザー「ポイズンドーター・ホーリーマザー (光文社文庫)」に収録 amazon
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体より神経の方が先に参っちゃう
林芙美子 / 新版 放浪記
私はエプロンの紐 を締めなおすと、陽気に唄を唄いながら、海底のような階下の雑沓 の中へ降りて行った。
林芙美子 / 新版 放浪記
何処からともなく蕎麦 のだしを煮出している匂いがする。胃袋がぶるぶる顫 えて仕方がない。
林芙美子 / 新版 放浪記
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