十二月の今となっては、水田の跡と言ったほうがいいかもしれない。乾いた土があるだけだった。刈られた稲の名残りもない。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り ページ位置:1% 作品を確認(amazon)
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田園・田畑
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前後の文章を含んだ引用
......り奇妙に映るんじゃないかな」と。外から、という表現が、僕は気になる。 アパートの目の前は、舗装された歩道だった。それが一本つづくだけだ。周囲は水田が囲んでいる。十二月の今となっては、水田の跡と言ったほうがいいかもしれない。乾いた土があるだけだった。刈られた稲の名残りもない。 進んでいくと、道はわずかに上り坂になる。目の位置を高くすると、海のようなものが遠くに見える。ゆるやかな長い道は、歩いているだけで気分が良かった。騒々しい音はど......
単語の意味
土(つち)
土・・・岩石と有機物が混じって細かい粉末状になったもの。有機物は、生物の死骸およびその腐敗物、微生物などから構成されている。砂(有機物が含まれない)とは違い、植物が育ちやすい。
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麦畑は青い海のように、またも果てしなく続く。
火野 葦平 / 麦と兵隊 amazon
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島々の峰の線がいかにも力強く美しく眺められた。曇り日を背にした方が殊に輪郭がくっきりとよく見えた。彼は 市 の瓢簞屋で見た割れ 瓢 の割れ目の線を 想い出した。自然の作る線、これにはやはり共通な力強さ、美しさがある事に感服した。
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
京都も、年毎に東京と大阪へ近づきつつある。国籍不明の風俗と建物が山や川を押し退け、古い都の名残りをとどめる唯一の町を侵蝕しはじめてきた。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 amazon
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