パンチを繰り出すと見せかけ、空を切って放たれたのは回し蹴りだ。
池井戸 潤「民王 (文春文庫)」に収録 ページ位置:84% 作品を確認(amazon)
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殴る・ひっぱたく
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......叫んだ。 もうひとりの男が新田との間合いを詰めた。ボクシングのファイティング・ポーズを取った男は背を丸め、拳の間から新田の隙をうかがっている。 男の体が動いた。パンチを繰り出すと見せかけ、空を切って放たれたのは回し蹴りだ。 予想外の攻撃だった。まともにくらっていたらやられていたに違いない。だが、それを瞬時に防御した新田は、崩したバランスを立て直す暇を男に与えず、拳を男の顔面に叩き......
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持っていた肩掛けのバッグを肩から外して思いきり振った。
綿矢 りさ / 仲良くしようか「勝手にふるえてろ (文春文庫)」に収録 amazon
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ナイフを離そうとするが、柄に接着剤がついているみたいで指がほどけない。ナイフにも手にも、人間の身体を刺した感触がはっきり残っている。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(犬を角材で何度も殴り付ける)さらに犬を打ちつけていた。 「ふんんんっ!」 興奮した気張り声が彼の鼻孔あたりでくぐもっていた。血走った眼を見開き、歯をぐっと食いしばって、強烈な憎悪をぶつけるように犬を殴打していた。鋭い一撃が犬の頭部を直撃し、ドーベルマンは異常な鳴き声を上げて、痙攣にも似た動きで七転八倒した。 それでも武内は打つ手を緩めなかった。鬼気迫る気張り声を発するのみで、黙々と角材を振り下ろした。《…略…》角材が折れたところで、武内の手はようやく止まった。ドーベルマンはぐったりとしていた。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
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