TOP > 風景表現 > > 冬の空


カテゴリ検索 単語の意味
広い窓の外、冬の初めのグレーが街を覆っているのを見つめていた。  この小さな街のすべての部分に、公園に、路に、霧のようにしみとおる冬の重い冷気を支え切れない。押されて息ができない。
吉本 ばなな / 満月 キッチン2「キッチン (角川文庫)」に収録 ページ位置:18% 作品を確認(amazon)
この表現が分類されたカテゴリ
冬の空
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......私だけが生きて活動していることを申しわけなく思うような静止した雰囲気をかもしだしていた。 人が死んだ後の部屋はいつもこうだ。 私は、ぼんやりとソファに埋もれて、広い窓の外、冬の初めのグレーが街を覆っているのを見つめていた。 この小さな街のすべての部分に、公園に、路に、霧のようにしみとおる冬の重い冷気を支え切れない。押されて息ができない。そう思った。 偉大な人物はいるだけで光を放ち、まわりの人の心を照らす。そして、消えた時にどうしようもなく重い影を落とす。ささやかな偉大さだったかもしれないけれど......
単語の意味
冷気(れいき)
冷気・・・ひんやりと冷たい空気。冷え冷えした気候。
ここに意味を表示
冬の空の表現・描写・類語(冬のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「冬」カテゴリからランダム5
カテゴリ検索 単語の意味
同じカテゴリの表現一覧
冬 の表現の一覧 
風景表現 大カテゴリ
表現の大区分