太古から宇宙の終局まで

誰しもの心を揺り動かさずにはおかないような時代の焦燥

政治、経済、化学、教育、そして人々の価値観が目まぐるしく変化した現代。

「さて、記憶とはあやふやなものです」響野はつづける。「脳の中にノートブックがあり、中を覗いてみると、思い出すべきことが日本語で丁寧に描かれている。大事なところにはマーカーまで引かれている。そんなことは決してありません。記憶というのはしょせんは脳の中のシナプスの伝達活動によって生じるものです。シナプスの電位変化が記憶となるのです。何年経っても同じ形状で残っている保証はどこにもないでしょう。それこそ記憶とは、思い出そうとしている今この瞬間の自分によって新たに創り出された、『記憶と思われるもの』にすぎないのです。創造物です。まさに、『歴史』が、権力者によって捏造された共通認識であるのと似ています。記憶は生のまま氷温保存されるわけではないのですよ」

現代史は近すぎて全体が見えない大きな絵のようなもの

革命の風雲が高潮に達する

とんでもない変化が起こりつつあって、大地の下でうごめく胎動が聞こえるような気がする

（サザエさんの）波平氏は戦中戦後を通じて食糧難に苦しんだ世代である。

新しい時代の息吹を吹き込む

誰しもの心を揺り動かさずにはおかないような時代の焦燥