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門燈と格子の外の灯が点いているだけで、家じゅう、隣近所、寝鎮まったけはいが、夜半の暗さの中に漲っている。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:61% 作品を確認(青空文庫)
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夜のしじま(静けさ)
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前後の文章を含んだ引用
......者夫婦。伸子は、自分らに忿然 とした気になって、そんなことを考えつづけた。 がくん。急に梶棒が下り、伸子は、正気にかえった。俥夫に心づけをやって、門の鍵を下した。門燈と格子の外の灯が点いているだけで、家じゅう、隣近所、寝鎮まったけはいが、夜半の暗さの中に漲っている。伸子は、音を立てないように玄関へ上り、外からの薄明りでコートを脱いだ。さっと一条、右手の襖の隙から光がさした。佃が目を醒したらしい。伸子は、そろりと後手で、襖を......
単語の意味
夜半(よわ・やはん)
夜半・・・夜の半ば。夜中。夜更け。
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遠くで犬が鳴いている他には、何の音も聞こえない。
小川 洋子「妊娠カレンダー (文春文庫)」に収録 amazon
街はしんとしていて、目を覚ましているのは自分だけなような気がした。
村田 沙耶香「しろいろの街の、その骨の体温の」に収録 amazon
夜道はなにごともなく静まりかえっていて、まるでなにごとも変わりなく一日が眠りにつくように思えた。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
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僕たちが喋るのをやめると、それに合わせて街中の誰もが呼吸を止めるかのようだ。
伊坂 幸太郎 / 砂漠 amazon
朝日を受けて天頂の相輪(そうりん)の金具のひとつひとつにきらめき渡り、後光のようにまばゆい光を投げかけている
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