美しい山はだは、ひきむかれたようにいたいたしく、赤土がむきだされていました。

山々の向うから、次々と大軍団のように雲がせり出して来る。

（植林した山）ひとつの山でも、日当たりや土の状態を見て、杉とヒノキの両方を植林することがある。土が瘦せていて日当たりが多少悪いほうが、杉にとってはいい。だからたいてい、八合目より下に植える。反対にヒノキは、山のうえのほうに植える。水はけと日当たりがいい場所を好み、杉よりは寒さや雪に強いからだ。

山頂に霧のような薄雲がゆるく流れる

丘と言った方がいいくらいの低い山

都会ってのはな。何でも手に入る

森林全体が吠えるような悲鳴をあげ、降りそそぐ水しぶきにけむってしまった。

小さな住宅がいくつか肩を寄せ合うように並んでいる。

深い所から湧くような地響きが、寝ている背中に伝わってくる

（石について）大石小石、栄螺（さざえ）のようなの……剣のようなのやら、鞠の形をしたのやら……大きく水にひたったのはただ小山のよう