どこからともなく古風で派手なワルツが凪 いだ空気へ沖の浪のなごりのように、うねりを伝えて来る。
岡本かの子 / 巴里祭 ページ位置:47% 作品を確認(青空文庫)
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遠くの音
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前後の文章を含んだ引用
......うでもよくなって来た。たゞ早く町の割栗石の鋪道に固いイギリス製の靴の踵 を踏み立てゝ西へ東へ歩き廻りたい願いだけがつき上げて来た。 顔を洗って着物を着代えているとどこからともなく古風で派手なワルツが凪 いだ空気へ沖の浪のなごりのように、うねりを伝えて来る。後からそれを突除けて、ジャズが騒狂な渦の爆発の響を送る。祭は始まった。表通りを大人連のおしゃべりの声。子供達の駆けて行く足音。 白い帽子を手に取って姿鏡の前に立......
単語の意味
凪ぐ(なぐ)
浪(なみ・ろう)
沖(おき)
うねり(うねり)
凪ぐ・・・1.風がやんで水面が静かになる。風や波がおさまる。
2.心が穏やかになる。和む。
2.心が穏やかになる。和む。
浪・・・1.波。
2.波のように移ろって定まらない。行方が決まらずさまよう。「浪人」
2.波のように移ろって定まらない。行方が決まらずさまよう。「浪人」
沖・・・海や湖の岸から離れた所。
うねり・・・うねること。
1.大きく緩やかに曲がりくねること。大きく緩やかに上がったり下がったりすること。
2.1の状態が続くこと。1の状態がとどめ難い勢いで攻めてくること。「感情のうねり」「業界再編のうねりの中で」
1.大きく緩やかに曲がりくねること。大きく緩やかに上がったり下がったりすること。
2.1の状態が続くこと。1の状態がとどめ難い勢いで攻めてくること。「感情のうねり」「業界再編のうねりの中で」
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