過去も未来も持たない人のように、池の端につくねんと突っ立ったまま、池の中の蓮 の実の一つに目を定めて、身動きもせずに小半時 立ち尽くしていた。
有島武郎 / 或る女(前編) ページ位置:25% 作品を確認(青空文庫)
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(衝撃で)立ち尽くす(どうしていいか分からない)
ぼんやり・朦朧・ボーっとする
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前後の文章を含んだ引用
......振り返ってまで見て通るのに気がついた。 葉子は悪事でも働いていた人のように、急に笑顔を引っ込めてしまった。そしてこそこそとそこを立ちのいて不忍 の池 に出た。そして過去も未来も持たない人のように、池の端につくねんと突っ立ったまま、池の中の蓮 の実の一つに目を定めて、身動きもせずに小半時 立ち尽くしていた。 八 日の光がとっぷりと隠れてしまって、往来の灯 ばかりが足もとのたよりとなるころ、葉子は熱病患者のように濁りきった頭をもてあまして、車に揺られるたびごとに眉 を痛々......
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(衝撃で)立ち尽くす(どうしていいか分からない)の表現・描写・類語(驚きのカテゴリ)の一覧 ランダム5
わけがわからなくてしばらく立っていた。
吉本 ばなな「アムリタ〈上〉 (新潮文庫)」に収録 amazon
泣くのも忘れて立ち尽くしている。
雫井 脩介「火の粉 (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
棒杭のようにつッ立っていた。
小林多喜二 / 蟹工船
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ぼんやり・朦朧・ボーっとするの表現・描写・類語(その他の気分のカテゴリ)の一覧 ランダム5
美しい朦朧の意識が紅靄 のように彼を包んだ。
岡本かの子 / 金魚撩乱
声低く濃霧のかなたでせせら笑われているように朦朧とする
開高 健 / 地球はグラスのふちを回る amazon
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「立ちすくむ」の言葉を含む驚きの表現・描写・類語(その他の気分のカテゴリ)の一覧 ランダム5
彼は失語症の発作に襲われ、反論することすらできずに立ち尽くしていた。
山田詠美「新装版 ハーレムワールド (講談社文庫)」に収録 amazon
私はびっくりした。立ち上がって、屋上の手すりに手をかけて下を見ていたところだった。あんまり驚いて、天地がぐるんとまわった気さえした。
吉本 ばなな「N・P (角川文庫)」に収録 amazon
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頭上から巨大な石を落とされた感覚
伊坂 幸太郎 / ラッシュライフ amazon
拳銃を構えたのだ。 それをすぐさま、神崎に向けていた。 スロー再生される映像を見るような感覚だった。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
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目を、奪われた。 私は、眼前の風景に。 息を吞んだ。
新海 誠「小説 君の名は。 (角川文庫)」に収録 amazon
震えるような細い吐息をゆっくりと吐き出し
池井戸潤「下町ロケット (小学館文庫)」に収録 amazon
胸の中が空っぽになるような深い溜め息が口からほとばしり出る
柴田 翔 / されどわれらが日々―(ロクタル管の話) amazon
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