脂の乗った40代

（自立）自立とは、結婚とか独り暮らしとか、そういうことではないのだ。全然違う。結婚して家を出ていて子供がいても親の影を背負っている人を大勢見た。それが悪いということはないけれど、とにかく自立ではないのだと思う。

成績が良くてスポーツの得意な高校生が、そのまま歳を取って中年になったようなタイプ

年齢は三十代の半ばだろうか。童顔ではないが、くたびれた中年、という印象もない。

我々はどちらも三十四歳で、それは十三歳とはまた違った意味でとても難しい年齢だった。二人とも年をとるということの本当の意味を少しずつ認識しはじめていた。そして我々はそれに対してなにがしかのもの準備しはじめなくてはならない時期にさしかかっていた。来るべき冬のあいだに体を温めてくれそうなものを確保しておくのだ。彼はそれを簡潔な言葉で表現した。 「愛」と彼は言った。

三十代後半、四十代？　おじさんと呼ぶにはわずかに若すぎて、友達と思うには 老けすぎている

背の低い朴訥な感じのお爺さん

自分の年齢を考えた。あと半年で四十一歳になる。時間が限られているという事実が、心に重く伸しかかった。

とにかく目立たないこと優先で選んだようなくすんだ色の重い綿素材の長袖や半袖を何枚も着ている。同素材の重ね着という非効率的なコーディネートでは、重くて肩も凝るだろう。母がウールやダウン素材の服を買い与えても全然着ようとしない祖父には、空気の層で保温する科学的思考が欠如している。

老いてますます盛んなエロジジイ