「……そーいえば」 何か話さなきゃ、と思うと、あごにおかしな力が加わってしまい、くわえていたポッキーが折れた。
朝井 リョウ / 破りたかったもののすべて「もういちど生まれる (幻冬舎文庫)」に収録 ページ位置:76% 作品を確認(amazon)
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気まずい
黙る・沈黙
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前後の文章を含んだ引用
......かわいいのに、と、心の中ではずっと思っていたけれど、一度も口にしたことはない。 あの夜、新宿で、椿から届いたメール。あのメールも、それくらいの報告ならよかった。「……そーいえば」 何か話さなきゃ、と思うと、あごにおかしな力が加わってしまい、くわえていたポッキーが折れた。「翔多の大学ってさ、学生映画とか盛んなの?」 私と翔多の共通の話題は、椿しかない。だからふたりでいると、椿の話をするしかなくなる。「盛んなんじゃない? オレはよ......
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その沈黙は私を無限の谷底に陥れるように深く、私の胸を打った
夢野久作 / ドグラ・マグラ
そのときまでに決めておいてよ」 そう言って、希美子は弁当のからあげを口いっぱいに頬張った。これ以上何も話す気はないし、聞く気もないと言わんばかりに。
湊 かなえ「花の鎖 (文春文庫)」に収録 amazon
鬼界ヶ島に流された者同士のように、時々お互いに顔を挙げて窓の透けたところを見るだけで、二人はまた枕に頭を沈める。
林 芙美子 / 骨「林芙美子傑作集 (1951年) (新潮文庫〈第201〉)」に収録 amazon
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互い互いに殺し合いたいほどの執着を感じながら
有島武郎 / 或る女
靴がやぶけて水がずくずくとはいって来るような厭な気持ち
林芙美子 / 新版 放浪記
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