TOP > 人物表現 > 言葉を交わす > 言葉につかえる・言葉を探す
こみ上げて来る嬉しさと恋しさとで、口が利けなくなってしまった。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:20% 作品を確認(青空文庫)
この表現が分類されたカテゴリ
嬉しさによる体の反応、リアクション
言葉につかえる・言葉を探す
恋愛・恋する・恋心
しおりに登録する
前後の文章を含んだ引用
......遠く途切れ途切れながら、一声聞くと、伸子は思わず、卓上電話の銀色に光る台を握りしめてのり出した。 「佃さん?」 「佐々さんですか? どうしておられます?」 伸子は、こみ上げて来る嬉しさと恋しさとで、口が利けなくなってしまった。やっと先方に聞えるくらいの声で彼女は、 「もしもし……もしもし……」 と囁きながら、動顛 した熱い額を、ぐいぐい送話口に圧しつけた。 佃の声にも、優しさがあった。 「紐......
ここに意味を表示
嬉しさによる体の反応、リアクションの表現・描写(喜びのカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
言葉につかえる・言葉を探すの表現・描写・類語(言葉を交わすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
これは、あれだ、と轟は言って、つかえた。言葉を探している。四十を過ぎているようには見えるが、頭の中で言葉を必死に搔き集めている様子は、どうにも貫禄がない。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
ぼくは自分の中に言葉を探した。でも言葉は見つからなかった。
村上春樹「スプートニクの恋人 (講談社文庫)」に収録 amazon
言葉を探しているのだろう。彼の口は、彼自身の体重よりも重そうだった。
伊坂 幸太郎 / オーデュボンの祈り amazon
このカテゴリを全部見る
恋愛・恋する・恋心の表現・描写・類語(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
どことも知れない手の届きかねる心の中に貼りついた苦しい花片はいつまでも取り除くことは出来なくなった。
岡本かの子 / 金魚撩乱
(好きになった人を話題にしない)蒔野は、ほどなく洋子のことを何も言わなくなった。それは、関心を失ったからではなく、彼女への思いの中に、何か気軽には人前に曝せない感情が籠もるようになったかららしかった。
平野 啓一郎「マチネの終わりに (文春文庫)」に収録 amazon
恋心の火は火力を調節できないからこそ尊い
綿矢 りさ / 勝手にふるえてろ amazon
なまあたたかいものが胸にさした。
松本 清張 / 与えられた生「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
このカテゴリを全部見る
「形容詞」 + 「嬉しさ」の表現・描写・類語一覧(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
このカテゴリを全部見る
「喜び」カテゴリからランダム5
私は笑った。たぶんその笑顔は言葉よりは多くの情報を届けただろう。彼も笑った。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
何のまじりけもない明るい顔
吉本 ばなな / 大川端奇譚「とかげ (新潮文庫)」に収録 amazon
「恋愛」カテゴリからランダム5
私にとって婚姻届は十代でも二十代でもない中途半端ないまの自分から、子どものころ頭に描いていたとおりの大人になるためのチケットなのです。
綿矢 りさ / 自然に、とてもスムーズに「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 amazon
楽器を奏でるように指が動く。
沼田 まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
(ホテルのベッドに一人寝転がるとエッチな気分が湧いてきた)眼鏡を外して仰向けになった。 城戸は、かつて汗ばんだ全裸で、激しい動悸と心地良い深呼吸とともに眺めた幾つかの天井の記憶を呼び覚ました。胸の裡に淫猥なものが 閃いた。誰かが傍らにいて、互いの裸体の熱を感じ合っているべきであるような、遠慮深い静けさだった。
平野啓一郎「ある男」に収録 amazon
会えない時でもつながっていたいと願う気持ちが強すぎて、胸が熱く張り裂けそうになった。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
「言葉を交わす」カテゴリからランダム5
言葉が急に固い木片にでもなったかのように咽喉につっかかる
黒井 千次 / 春の道標 amazon
同じカテゴリの表現一覧
喜び の表現の一覧
恋愛 の表現の一覧
言葉を交わす の表現の一覧
感情表現 大カテゴリ