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自動ドアに少し隙間があるのか、風が集まり、ヒュー、ヒュー、と気味の悪い音を立てている。
吉田修一「悪人」に収録 ページ位置:19% 作品を確認(amazon)
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隙間風・風が室内に入る
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......れるためにあるような気がして仕方なかった。「えっと……」 右眉の横に小さな縫い傷の刑事が、眞子の顔を覗き込む。 エントランスホールには強い夕日が差し込んでいる。自動ドアに少し隙間があるのか、風が集まり、ヒュー、ヒュー、と気味の悪い音を立てている。 眞子に話を聞く刑事とは別に、五、六人の警官たちがさっきから二階にある佳乃の部屋とエントランスを行ったり来たりしている。 佳乃の部屋にあった品物が段ボールに入れ......
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