絃の舌が柔らかく絡みついてきて、唇から身体全体に安心が広がる。
綿矢 りさ「しょうがの味は熱い (文春文庫)」に収録 ページ位置:28% 作品を確認(amazon)
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キス・口づけ
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前後の文章を含んだ引用
......どき持ち上げる彼の動作が、本当に好きだ。両手の間を少しずつ広げていくと、一房ずつ彼の指の隙間からこぼれて、はさはさと髪が肩に落ちる音が聞こえる。後ろをふりむくと絃の舌が柔らかく絡みついてきて、唇から身体全体に安心が広がる。段々夢中になってきた絃を顎を上げて受けとめているうちに私の喉は斜めにまっすぐ伸びた。 流れる川の音は窓を閉めていても五階の私たちの部屋まで響いてくる。普段は意識......
単語の意味
身体(しんたい)
身体・・・人のからだ。肉体。
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キス・口づけの表現・描写・類語(恋愛のカテゴリ)の一覧 ランダム5
それは多分、演技ではない。実在の彼の肉体がわたしに向かってこようとする時のキスであるに違いない
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
階段の真下まで行った時、野呂が足を止め、ゆっくりとわたしのほうに顔を傾けると、わたしの頰に手をあてがってきた。ああ、ここでキスをされるのだな、と思った。 酔いが感覚を鈍麻させていたために、わたしがそう思ったのと、彼が唇を合わせてきたのはほぼ同時だった。眠ろうとして目を閉じる時のように、わたしはそっと目を閉じた。
小池真理子「愛するということ (幻冬舎文庫)」に収録 amazon
検印を押すようにキスをした。
島田 雅彦 / ドンナ・アンナ amazon
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まち子の 喉 から 洩れる声や体の動きは、室内に靄みたいにけぶっている薄明かりや、真下の路上から聞こえてくる男たちの話し声を次第に遠くのものにしていった。
宮本 輝「道頓堀川(新潮文庫)」に収録 amazon
胸の高まりは突然に性の衝動となって変化した。
横光利一 / 日輪
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