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病人は、干 し鰈 のように平たくなって、昏睡 していた。
吉川英治 / 治郎吉格子 ページ位置:54% 作品を確認(青空文庫)
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痩せすぎた体形
患者・病人・けが人
眠っている姿
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前後の文章を含んだ引用
......どぶ板を踏み鳴らして、往来まで追い駈けて行った。 「甘い手だ」 と、治郎吉は、暗がりから見送って、すぐその眼を、竹窓のあいだから、じっと、家の中へしのび入れた。 病人は、干 し鰈 のように平たくなって、昏睡 していた。枕元には、煎 じ薬 も見えない。うす寒い空気と壁があるだけで、台所にも、一粒の米粒すらなさそうである。 豆絞りの手拭から、ころりと、百両包を二つ出して、竹窓のあいだ......
単語の意味
昏睡(こんすい)
鰈(かれい)
昏睡・・・意識障害の程度のひとつ。意識が消失し、患者がまだ目覚めていない状態。
鰈・・・カレイ科の魚の総称。体は平べったい卵形で、ヒラメとカレイを判別する方法に「左ヒラメの右カレイ」という言葉があり、向かい合せに見たとき、2つ目が右側に寄ったものがカレイ。(ヒラメは右側)。カレイはヒラメと違い体色の変化させることができず、代わりに海底の砂に潜る習性がある。そのため目が飛び出し、背中は砂にまぎれるための保護色。食用、白身で美味。
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痩せすぎた体形の表現・描写・類語(体つき・体型・体全体の様子のカテゴリ)の一覧 ランダム5
はだけた浴衣の胸もとから、肋骨が目立っていた。
松本 清張 / 青のある断層「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 amazon
空っぽの財布のような薄い腹
向田邦子 / 三枚肉「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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患者・病人・けが人の表現・描写・類語(人の印象のカテゴリ)の一覧 ランダム5
(病兵たちは)思い思いの 恰好 で横わり、時々立ち上って無意味にのろのろと動いた。人間よりは動物に近かった。しかも当惑のため生存の様式を失った、例えば飼い主を離れた家畜のように見えた。
大岡 昇平「野火(新潮文庫)」に収録 amazon
(病気で衰弱して死ぬ)弟は死んだ。十三カ月も生きることはできなかった。弟の身体は、最後、本当にガラス細工になってしまった。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
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眠っている姿の表現・描写・類語(睡眠・眠る・寝るのカテゴリ)の一覧 ランダム5
目の前のあざみさんのすうすう動いているきれいな胸の形や、ほほに落ちるまつげの影
よしもとばなな / まぼろしハワイ「まぼろしハワイ」に収録 amazon
毛布を鼻の下まで引き上げた。
阿刀田 高 / 捩れた夜「ナポレオン狂 (講談社文庫)」に収録 amazon
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「体つき・体型・体全体の様子」カテゴリからランダム5
吉川英治 / 八寒道中
陽の光が微笑をたたえた彼の顔を平たくして、司祭は 澳門 で見た仏像を思いだす。
遠藤周作「沈黙(新潮文庫)」に収録 amazon
岡本かの子 / 渾沌未分
「人の印象」カテゴリからランダム5
駅とは逆方向のためか、バスは 空いていた。
翔田 寛「真犯人 (小学館文庫)」に収録 amazon
この無残にも形を失った顔は、まるで死がこの上を兇暴な力をふるいながら嵐のように通り去り、荒井幸夫のなかに動いていた生命を 生 胆 を抜くかのようにひっさらって行ってしまったという風に見える。
野間宏 / 崩解感覚「暗い絵・顔の中の赤い月 (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
「健康・体調・病気」カテゴリからランダム5
乾からびた茸のような疲労を覚える
北 杜夫 / マンボウ響躁曲―地中海・南太平洋の旅 amazon
頬のところが切れて血が出ていたが、それほど重い傷にも見えない。
伊坂 幸太郎「陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)」に収録 amazon
古草履のように疲れ果てた我等
石坂 洋次郎 / 若い人 amazon
「睡眠・眠る・寝る」カテゴリからランダム5
煙の消えていくように目を閉じる
井伏 鱒二 / 山椒魚 amazon
会話をもう寝ぼけてろれつの回らない状態でしながら、いつの間にか眠ってしまった。
吉本 ばなな「アムリタ(下) (新潮文庫)」に収録 amazon
死んだように倒れていた
芥川龍之介 / 羅生門
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