にくからずに思う

見とれる

好ましい

博愛

友誼

情熱を注ぐ

恩愛

鋭い懐かしさを感じる

心を奪われる

会いたくて会いたくて

遠くから親のような豊かな心で見守る

愛の翼につつまれる

愛がそよ風のように流れる

ほのぼの

光のような愛情に包まれる

胸が動悸を打ち始める

応援したい気持ちになる

涙ぐむようないとおしさが胸に迫る

切ない思いに駆られる

好きな人を見て優しい気持ちになる

恋が突然、始まるものなのだとしたら、まさしくあの瞬間だったと言うことができる。

（恋心）しばらく彼女に会わないと、何か大事なものが足らない気がして、胸が軽い疼く

彼女を見ているだけで、彼の胸は重く厳しく締めつけられた。ふたつの壁のあいだに挟まれて身動きがとれなくなった人のように、そのまま進むことも退くこともできない。肺の動きが不規則でぎこちなくなり、生ぬるい突風の中に置かれたみたいにひどく息苦しくなった。これまでに味わったことのない奇妙な心持ちだった。

少しく心の力が必要な所へくると話がゆきつまってしまう

（恋してる）彼を見る目がいっちゃってる

心の奥底で本能の光がまたたいて、行けと言ったように迷わなかった。

六分の恐怖と四分の好奇心とに動かされて、暫時（ざんじ）は呼吸（いき）をするのさえ忘れていた。

高鳴る心臓の音がはっきり自分で聞き取れる

「神様が世界をたったの七日で作れたのは、好奇心のおかげなんだよ」

心を奪われる

こうして離れていてふと、私の知っている彼のいいところを思うと、あまりのすばらしさに胸が苦しくなる。その文章の才、礼儀正しさ、行動の大胆さ、おおらかさ、手の形、声の響き……等。 　そして悪いところやずるいところを考えると、あまりの憎しみに息が苦しくなる。私を旅に誘ったりする弱さ、妹の死に対するある種の冷酷さ、ろくに日本に帰らないくせに、来るとなると会いたがるずるさ……等。 　ほかの人にはこんなに感じないひとつひとつの感覚が活性化される。その振幅がそのままその人を思う心のベクトルの大きさだ。人間は苦しい。不完全なひとりが、不完全なひとりを思い丸ごとを受け入れようと苦しむ様は、なぜかそれぞれ胸のうちの 嵐 とは別のところで、ときどき妙に生き生きとしたあるひとつの像を結ぶ。 　人間がかろうじて日々を生きているわけみたいなもの。 　いちめんに咲いた桜並木みたいに大盤振る舞いの美しくやさしいエネルギー。 　たださらさらと花びらが散り、陽がさして風が吹き、はるか続く木々がいっせいに揺れて舞い狂うピンクとすきまの青空の甘い色に圧倒されて立ちつくす。知っている。一度しかなく、一瞬で終わる。でも自分がその一部に永遠に溶け込んでいる。ワンダフル、ブラボー！　そういう瞬間を、人は苦しんでも求める。

苦痛に似た憧れに胸が締めつけられる

胸がドキンとして一遍に頭がのぼせる

すみれの顔は熱くなった。胸の中では心臓が、まるで木の橋を走り抜ける狂った馬のひづめみたいに大きな音を立てていた。

切なさに胸が突き上げられる

「どれほど美しい薔薇とて、今宵のお嬢様の美しさの前では、色褪せて見えることでございましょう」

（昔の写真を見て）子供の時地中に埋めて久しく忘れ去っていた銀貨を、ふと思い出して掘りあてだようにうれしかった。

日ごろあれほどかわいがってやっているのに、……憎さは一倍だった。

まっくらな海でおぼれ、息ができなくなり、暗やみに溶け込んでしまいそうで。

（運命の人）長年探していたパズルの最後のピースを見つけたような気分

何日か経った後で、彼女との関わりは日常生活の中に打ちこまれた柔らかなくさびのように鼠（人名）の中にその存在感を膨らませていった。ほんの少しずつ、何かが鼠を突いた。彼の体にしがみつく女の細い腕を思い出すたびに、鼠の心の中に長い間忘れていた優しさのようなものが広がっていくのが感じられた。

そこには愛によって使い古された空気が漂っていて

（二人の）指と指とは時計の歯車のように深く組み合わされて離れません

それは多分、演技ではない。実在の彼の肉体がわたしに向かってこようとする時のキスであるに違いない

不安な恋情を複雑に搔き立てた。