夜ふけて、ふと目ざめると、微かに雨の音がしていた。 闇にただよう冷気は、夏のものともおもわれぬほど、清々しかった。
池波 正太郎「食卓の情景 (新潮文庫)」に収録 ページ位置:45% 作品を確認(amazon)
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梅雨・夏の雨
夏の夜
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前後の文章を含んだ引用
......なしは、かってはいない) と、はっきりわかる。 安いものを何度も食べる金をためておいて、ここへ一度、やって来たほうが、どれほどみちたりるか知れたものではない。 夜ふけて、ふと目ざめると、微かに雨の音がしていた。 闇にただよう冷気は、夏のものともおもわれぬほど、清々しかった。カレーライス〔カレーライス〕とよぶよりは、むしろ〔ライスカレー〕とよびたい。 戦前の東京の下町では、そうよびならわしていた。 この食べものを、はじめて口にしたの......
単語の意味
清々する(せいせいする)
冷気(れいき)
清々する・・・気持ちがすっきりと楽なったさま。心配事やわだかまりが消えて、すがすがしい気持ち。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
同じ漢字を重ねることで、語調を整えて意味を強めた表現。
冷気・・・ひんやりと冷たい空気。冷え冷えした気候。
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みずみずしい花の色がそのまま黒土にしたたるように、紫陽花の花に雨が降りしきる
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