部屋に降りた沈黙は息苦しく、深い悲しみに満ちていた。そこにある無言の思いは、地表をえぐり、深い湖を作り出していく古代の氷河のように重く、孤独だった。
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 ページ位置:81% 作品を確認(amazon)
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黙る・沈黙
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前後の文章を含んだ引用
......、テーブルの上に置いた自分の両手を見つめた。その両手は目に見えてわかるほど激しく震えていた。つくるはその手から目を背け、揺れるカーテンの間から窓の外を見ていた。部屋に降りた沈黙は息苦しく、深い悲しみに満ちていた。そこにある無言の思いは、地表をえぐり、深い湖を作り出していく古代の氷河のように重く、孤独だった。「君はリストの『巡礼の年』のことを覚えている? ユズがよく弾いていた曲があった」、しばらくあとで、その沈黙を破るためにつくるは尋ねた。「『ル・マル・デュ・ペイ』......
単語の意味
息苦しい(いきぐるしい)
息苦しい・・・1.息をするのが苦しい。呼吸が苦しい。胸に圧迫感があって息が詰まるような感じである。
2.胸を圧迫されるような、重苦しい感じの雰囲気だ。緊張した空気が漂っていて、軽々しい言動などできそうもない雰囲気だ。
2.胸を圧迫されるような、重苦しい感じの雰囲気だ。緊張した空気が漂っていて、軽々しい言動などできそうもない雰囲気だ。
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黙る・沈黙の表現・描写・類語(声・口調のカテゴリ)の一覧 ランダム5
厚い石壁のような沈黙
村上 春樹 / 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 amazon
(沈黙を前向きに捉える)中立からほんの少しポジティブな方向に傾いた感じのする沈黙だった。
村上 春樹 / ダンス・ダンス・ダンス(下) amazon
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「声・口調」カテゴリからランダム5
長い沈黙があった。遠くで 蟬 の声が聞こえていた。
百田尚樹「永遠の0」に収録 amazon
彼女は全く沈没したように呻いた。
金 史良 / 光の中に amazon
甲高い 真鍮 を叩くような笑い声
直哉, 志賀「暗夜行路 (新潮文庫)」に収録 amazon
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