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博物館のひっそりした海底のように暗鬱な廊下
松本 清張 / 真贋の森「松本清張ジャンル別作品集(3) 美術ミステリ (双葉文庫)」に収録 ページ位置:59% 作品を確認(amazon)
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閑散・人気(ひとけ)がない
廊下・通路
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前後の文章を含んだ引用
......君が毎日、この博物館にひとりで通うのだ。玉堂が出ている陳列期間は、あと一週間だからね、それまでは朝から閉館時間まで弁当を食ってねばるのだ」 鳳岳はうなずいた。 博物館のひっそりした海底のように暗鬱な廊下を歩いて行き、我々は、第何号室かの陳列室に入って行った。ここでは天井から射す明るい光線が硝子張りの巨大なケースの中に降りそそいでいた。 玉堂のは一つケースに納め......
単語の意味
暗鬱(あんうつ)
暗鬱・・・気持ちが暗く、憂鬱なこと。
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公園前の通りを走り抜けていく車の数は、ますます少なくなっていた。ついさっき二台前に停まっていた車に若いカップルが乗り込んで走り去った気配が、まだその場に残っているような静まり返った通りだった。
吉田修一「悪人」に収録 amazon
夜、十二時の浅草はしめったオブラートより寂しい。
サトウハチロー / 浅草悲歌
「ありたけの魂をすっかり投げ出して、どうでもして下さいと言いたくなるような寂しさですね」
岡本かの子 / 東海道五十三次
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廊下・通路の表現・描写・類語(室内のようすのカテゴリ)の一覧 ランダム5
鍵のように折れ曲った廊下
平林 たい子 / 施療室にて「こういう女・施療室にて (講談社文芸文庫)」に収録 amazon
長い鉤(かぎ)の手のお廊下
井上 靖 / 猟銃「猟銃・闘牛 (新潮文庫)」に収録 amazon
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「室内のようす」カテゴリからランダム5
牢屋のような押入れの中でひとり寂しく息をひきとるのは御免だ。
木山 捷平 / 大陸の細道 amazon
この界隈では一流とはいえないが、それだけ肩が張らなくて落ちつく
松本 清張「点と線 (新潮文庫)」に収録 amazon
窓も黒い幕に 遮られているがその隙間からほのかな電気の光がチラついていた。
遠藤 周作「海と毒薬 (角川文庫)」に収録 amazon
「人の印象」カテゴリからランダム5
若くして得た巨万の富の輝きを発するだけでなく、人を不愉快、不安定にさせる特性は、他の社長にはない、まるで光を独特に偏向させるプリズム的魅力があった。
水道橋博士「藝人春秋 (文春文庫)」に収録 amazon
(後ろ姿がさみしい)お羽織を召した背後姿の、美しいがひどく淋しい感じは、まるで心の中に沈められた一個の冷たい錘(おも)りのよう
井上 靖 / 猟銃「猟銃・闘牛 (新潮文庫)」に収録 amazon
お初ちゃんと言う女は、名のように初々しくて、銀杏返 のよく似合うほんとに可愛い娘だった。
林芙美子 / 新版 放浪記
「密度・集団」カテゴリからランダム5
夜、十二時の浅草はしめったオブラートより寂しい。
サトウハチロー / 浅草悲歌
冷え切って人影もまばらなゲーム・センター
村上 春樹「1973年のピンボール (講談社文庫)」に収録 amazon
夢野久作 / ドグラ・マグラ
かなり大きな乗換駅で、潮が引くように行楽帰りの家族連れが降りてゆき、蒸していた車内は涼しい風が吹き込むようにゆとりが出来た。
向田邦子 / 犬小屋「思い出トランプ(新潮文庫)」に収録 amazon
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