ざわめき、陽炎 のような話声、笑声、食器のふれ合う音などが空中へ鳴った。
宮本百合子 / 伸子 ページ位置:15% 作品を確認(青空文庫)
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騒音
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前後の文章を含んだ引用
......った。その室は建物の翼の出張りにつれて奥の方で拡がっている。今、晩餐の最中であった。白布をかけた数十のテーブルと、それを取り繞 んで坐っているおびただしい娘たち。ざわめき、陽炎 のような話声、笑声、食器のふれ合う音などが空中へ鳴った。伸子のところから大厨房 に通う扉の一つが見えた。その扉は絶えず開いたり閉ったりする。給仕盆を抱えた給仕女が出入りに靴の爪先で扉を蹴るたびに、料理女の姿だの、大鍋の......
単語の意味
陽炎(かげろう・ようえん)
笑声(しょうせい)
陽炎・・・春や夏の穏やかな日に、透明の炎のような揺らめきが地面からユラユラと立ちのぼる現象。局所的に密度の違う空気が混じることで、光が異常屈折して起こる。
笑声・・・笑い声。笑っている声。
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旧式のクーラーと換気扇が競うように耳障りな音を立てている
横山 秀夫「クライマーズ・ハイ (文春文庫)」に収録 amazon
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音が死んでしまっている
村上春樹 / 双子と沈んだ大陸「パン屋再襲撃 (文春文庫)」に収録 amazon
旦那らしきものの声は、水の壁に隔てられているかのように、ぼんやりとしか耳に入ってこない。
本谷 有希子 / 異類婚姻譚 amazon
窓の外は落ち着いた深い暗闇で、この部屋だけがけばけばしいほどに明るい。彼がうがいをしたりわたしが冷蔵庫を閉めたりする音が、その明るさにぶつかって部屋中に散らばっていった。
小川洋子 / 完璧な病室「完璧な病室 (中公文庫)」に収録 amazon
重い靴の音
夏目漱石 / 吾輩は猫である
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